「霞ヶ浦文学」の魁をめざして

霞ヶ浦をテーマにした小説集をお楽しみください。

 これまで、霞ヶ浦をテーマにした小説は、ごく少ないようです。なぜでしょうか。霞ヶ浦は文学のテーマになりにくいのでしょうか。あるいは、霞ヶ浦のそばに住む人々は、この湖を文学作品に表現しようとする気持ちが湧かないのでしょうか。

 霞ヶ浦は日本第二の広さを誇り、奈良時代から都人にも知られていました。その当時は霞ヶ浦の呼称は無く、常陸の流れ海と呼ばれていました。中世や近世には、霞ヶ浦の恵みを受けて、海夫と呼ばれた人々が水運や漁業で活躍していました。その後、近代化の波に翻弄された霞ヶ浦は、大きな変化を遂げました。その経緯や地域社会の変貌は、人々の人生に多大な影響を与えたはずですが、冷静で客観的な評価は未だ難しいのかもしれません。

 そうした背景はありますが、誰かが霞ヶ浦の岸辺に佇む人々の思いを表現し、魁として霞ヶ浦小説を創作し発表することで、読者が刺激され、少しずつ文学的雰囲気が醸成され、後に続く作家が現れ、大きな流れが形成されることを夢見ています。ともあれ、先ずは、このサイトに掲載した作品集をお楽しみください。